通常の腕立て伏せでも完璧に10回出来る人はかなり少ないが、この記事ではあらゆる高難易度の腕立て伏せの中で最強の「片手腕立て伏せ」を紹介したい。
片手腕立て伏せ
その名の通り片手だけを地面に付いく腕立て伏せだが、きちんと行うのはかなり難しい。
ここで言う片手腕立て伏せは足幅は肩幅。深さは胸が地面につくまでとする。足を大きく開けば難易度は一気に下がるが、肩幅だととんでもない難易度になる。
腕立て伏せは主に胸を鍛える種目だが、片手腕立て伏せの場合は肘周りの力と体幹の強さが要求される。
丁寧な片手腕立て伏せが20回連続で行えたら人外のフィジカルがある。
片手腕立て伏せの練習方法
まずいきなり片手腕立て伏せをやっても全く出来ないので練習にはならない。
普通の腕立て伏せをやり込んでも、片手の強さは手に入らない、やはり片手で行える腕立て伏せの負荷の軽い運動を考える必要がある。
本で見たのは、バスケットボールを使った方法だ。
バスケットボールを使った練習法
「プリズナートレーニング」という自重トレーニングの本で、10段階のステップで片手腕立て伏せをマスターする方法が紹介されている。
ここでは普通の腕立て伏せ以降のレベルを紹介したい。共通するのは上げるときに一切の反動を使わないこと。反動ではなく力で上げることで本当の強さが手に入る。
バスケットボールを使う理由は、やわらかい表面がグリップを鍛えるためだ。
上級者の標準をクリアすれば次の段階に行く。
ナロー・プッシュアップ
手幅を狭くして両手が少し触れた姿勢から手の甲に胸が優しくつくまで下ろす。
片手腕立て伏せでは普通の腕立て伏せよりも肘の角度が屈曲角度が大きい。この段階では上腕三頭筋、肘と手首の腱などが強化される。
- 初心者の標準 5レップスを1セット
- 中級者の標準 10レップスを2セット
- 上級者の基準 20レップスを2セット
アンイーブン・プッシュアップ
片腕でしっかり体を支え、もう一方の手をバスケットボールの上に置く。
バスケットボールの上を置いた手に胸が触れるまで、肩と肘を曲げながら体を下ろしていく。
この段階から体に不均等に負荷がかかるのでバランスを取るのが難しい。
- 初心者の標準 5レップスを1セット
- 中級者の標準 10レップスを2セット
- 上級者の基準 20レップスを2セット
ハーフ・ワンアーム・プッシュアップ
片手を鎖骨の下の床面に置き、その腕を真っ直ぐ伸ばす。もう一方の手は腰のくびれた部分に置く。バスケットボールの上部に股関節が優しく触れるまで、肩と肘を曲げながら体を下ろしていく。
このエクササイズから片手で地面につくので手、手首、肩の強化するステップになる。
上腕三頭筋が弱いと体をよじりたくなるが、耐えて体をまっすぐに保つ。
- 初心者の標準 5レップスを1セット
- 中級者の標準 10レップスを2セット
- 上級者の基準 20レップスを3セット
レバー・プッシュアップ
空いている手を、体の横に置いたバスケットボールの上に置く。胸が床面から拳一つの位置に車で体を下ろす。ボールを保つ腕にはほとんど力が入らないので、片手腕立て伏せに近い負荷がかかる。
難易度を下げるためにはボールを近づけて肘を曲げればいいが、そうするとアンイーブン・プッシュアップと同じになってしまう。
ワンアーム・プッシュアップ
脊柱と股関節を整列させ、胸とつま先に体重を移動する。支えている腕は、胸の真っ直ぐ下に来る。肩と肘を曲げ、顎が床面から拳一つ離れた位置に来るまで、体をコントロールしながら下ろしていく。
本文から、理想的なフォームで行われるワンアーム・プッシュアップは、その人の胸と肘が持つ凄まじいパワーの表れだ。これが出来ると主張するアスリートを観察すると、足を広げたり、醜く体幹をねじったり、激しくグラグラしながらわずかなレップス数しか出来ない場合が多い。本物は幻の野獣のようなものだ。絶滅の危機に瀕するこの野獣になる努力をしてほしい。
段差を利用した方法
私が思いついた方法だが、物が入らないし負荷の調整の自由度が高いので結構いい気がする。
まず壁で片手腕立て伏せをする。足幅は肩幅。ゆっくり壁に近づいてから反動を使わずに元に戻る。20回ほど出来たら次の段階に移る。
次に高めの台。中ぐらいの台。と段々地面に近づける。
ポイントは反動を使わないことと、完璧に20回出来るまでは負荷を挙げないことだ。
ごまかしてクリアして負荷を上げても、その段階に挑戦できるだけの筋力が備わっていないのですぐに限界が来る。慎重にすすめるのがあらゆる筋トレのコツだ。
ダンベルを使った方法
これは書きながら思いついたのだが、ベンチで仰向けに寝て片手だけでダンベルプレスをするというもの。
腕立て伏せで手のひらに掛かる負荷は体重の70%程度なので体重60kgの私は42kg。
片手で42kgのダンベルプレスと考えるとその難易度がわかる。かなりきつい。とはいえダンベルプレスなら32kgで10回は出来るので、20kgほどから開始出来るかもしれない。
フォーム
これもダンベルプレスのようにブリッジを組まずに行いたい。10回以上はブレずに出来る重さで無理せずに慣らしていく。
軌道はダンベルプレスのように肘をはらずに、脇を締めて手のひらが胸の位置まで下ろすといいだろう。
実際に試してみたが、足を伸ばして行うとダンベルの重さで体がかなりブレる。足は地面につけないと無理そうだ。重さは20kgで10回ほどでちょうど良かった。
なかなかいい感じで、効果的な気がする。腕よりも前肩と腹筋への負荷を強く感じた。無理せずに負荷を増やしていくが42kgまではだいぶ遠く感じる。
まとめ
レバープッシュアップは綺麗に出来るようになってきたので、完璧な片手腕立て伏せを完成させたい。
ベンチプレス100kgよりもはるかに難易度が高いし、出来るようになれば機能的にも素晴らしい。